まずことわっておくと、私が観たのは、“旅のなかま”編、つまり第一作の方です。
CSで放映していたのと、休日だったのでゆっくり観られました。2回続けて観ました。ひさしぶりに数回見てもなんども感動し、泣ける映画に出会えました。
実は、ホビット族という小人族の主人公を演じている俳優さん、どこかで見た記憶があったので気になっていたのです。たしか、子役で以前たびたび映画に出演していたような記憶があるのですが。しかし、今回映画を観て、あれ? この人、こんなに小柄だったっけ?
なんと、特撮だったんですね。WEBサイトのコンテンツで知りました。たぶんそうだろうなとは思ったんだけど、あまりにも自然に写っていたので。
原作をぜひとも読みたくなってしまいました。20世紀のファンタジー長編小説だとはいえ、もうずいぶん以前に書かれたものだったのじゃないかしら。欧米ではよく知られているファンタジーらしいし、幾度か本屋で見たことがある名前ではあったのですが、話の内容を知ったのは、今回、映画を見終わってはじめてだったのです。
地下に住み斧が達者な一族ドワーフとか、弓術が達者なエルフ族、妖術をあやつる種族に、権威欲のもっとも強い人族、などという設定や、「中つ国」などの独特の世界観など、いまでは、ファンタジーにはつきもののさまざまな世界観設定も、この物語が書かれた当時はかなり新鮮だったようです。とくに出てくる種族たちは、RPGの名作ウィザードリーの基本キャラクターとまったく同じじゃないでしょうか。
いや、こんなことよりなにより、私が感動したのは、たとえば、世界を支配できる力をもつ指輪を相続するはめになった“小さきもの”ホビット族の青年と彼を導いてくれる賢者との会話でした。人生における試練とそれに向き合う勇気について、人を裁く行為、人を許すということについて。
また、この編で描かれる「旅のなかま」たち、それぞれの個性と人生。途中、たたかいのなかで死んでしまうんだけど、とっても人間的に魅力的な人族の剣士。指輪の誘惑に一度は負けて、それを深く悔いながら死んでゆくんですねえ。泣けました。
そして、もう一つ印象的なのは、指輪をめぐる種族をこえた力への欲求。なぜ、主人公のホビット族の青年だけが、その欲求から無縁だったのか、このことは物語の進行につれて明らかになってゆくのでしょうか。
それにしても、指輪をのこしてくれた養父も、エルフの族長の一人でさえも、指輪の力の魅力にのみこまれそうになってしまう。のぞかせる醜い姿。数々の権威欲に魅入られた人びとの素顔を主人公の青年は見せつけられてゆくのです。せつないですね。
次回作は「二つの塔」という副題がついてるみたいですが、とても観たくなりました。WEBサイトで予習するか、原作を読んでから、鑑賞したいですが。