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ドラマ アーカイブ

2002年02月14日

泣けて泣けてしようがなかった

きょうのNHKにんげんドキョメントはショックだった。

元ハンセン病患者の詩人、桜井さんをレポートしたものだったんだけれど、その壮絶な生き様に圧倒されて、泣けて泣けてしょうがなかった。

以前、元ハンセン病患者の人権回復のたたかいがあって、谺さんたちなどを新聞やテレビで観たことはあったけれど、鼻もくずれおち、10本の指はことごとくくされおちてしまっている桜井さんの容貌は、正直ショックだった。でも、彼の口からでてくる言葉の美しさ……これまでの苦悩のなかで、なんであんなに美しい言葉をつむぎだせるのか……ボランティアの金さんへの愛情あふれる言葉の美しさに、泣けて泣けてしようがなかった。

彼は数十年ぶりに故郷に帰ることができて、親類縁者にあたたかく迎え入れられることができたのだけれど、そうはならない、できない人たちがいるということにも、番組はふれていた。迎え入れることのできた故郷の人びとにも、私は敬意を表したい。それ相応の覚悟があったのだろうと思うから。そして、この状況を生み出すことを成し遂げた、元ハンセン病患者の人たちとそれを支えた人たちの勇気と執念に敬意を表したい。

2002年04月19日

STAR TREK

はじめてこの番組を観たのはいつだったか……。たしかオリジナル放送じゃなくて、再放送だったと思います。

カーク船長の、沈着冷静さのなかに持ち合わせている骨っぽさ。ドクター・マッコイの人間くささ。スポックの人格設定っていうのは、それまでのドラマのなかで遭遇したことのない独特のものでした。

すでに人類は「地球連邦」を形成していて、国家間戦争などはとうの昔に克服しているという設定で、ロシア人をはじめ、日本人、はてはスポックのような異星人をふくめた船員構成……。武器や探知機もものめずらしかったけど、例の、「転送」……よく当時のスタッフが訳しました……頭が下がります。軽く触れると「キュキュ」っていって通信機になるバッチがかっこよかったし。

「平和」について、「暴力」について、異星人間との交流についての考え方などが、とてもリアルに思えたし、現代人の、未来社会への希望とか、「こうなったらいいのに」という願いがこめられていたような……。

2002年04月30日

STAR TREK : THE NEXT GENERATION

現在まで放映されてきた「スター・トレック・シリーズ」の原型をつくったのが、このシリーズなのではないでしょうか。

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このあとの「DS9」「ヴォイジャー」の各シリーズに登場する異星人や、彼らと地球連邦との政治的関係とか、さまざまな設定がほとんど、このシリーズで確立されたようです。

初期のシリーズとはくらべものにならないくらい、通信機器をはじめとするハイテクの描写はリアルなものに……。それに、なにより、このシリーズに好感をもてるところは、初期シリーズでも描かれていた、「国家間戦争を克服した段階の地球人の政治や外交にたいする考え方や人権感覚」というのをさまざまなエピソードで表現しているところです。個人の尊厳が、軍隊という特殊な状況下でも、いかに尊重されるべきか。この段階の軍隊の特徴は、なにより、量子論や理論物理学から、高度な技術をコントロールできる科学的素養を身に付けている集団であることで、今日における軍隊とは少しちがった描き方がされています。

ただ、本部がロサンゼルスだっけかな、サンフランシスコだったか、北アメリカ西海岸にあるという設定に、「実際はどうなるでしょうかねえ」と思いました。私だったら、設定を、非同盟運動の発祥の地である東南アジアの、たとえばシンガポールとか、マレーシアとかね、そのあたりに設定するかな、なんて……。そこはやっぱり、アメリカのドラマだから……。

2002年08月04日

STAR TREK : DEEP SPACE 9

たいへん巨大な宇宙ステーションが舞台で、それも、もともと他の天体の人類が支配していたものを惑星連邦がぶんどったんですね。そこらへんの事情が描かれた回は、私は見逃しているのですが。

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このシリーズもたいへん長期にわたってつづけられたようです。この“Deep Space 9”と名づけられたステーションの総指揮・総監督をまかされたキャプテンの子どもが、いつの間にか、青年になっちゃうまでつづくんです。
特徴的なのは、ワームホールで、別の深宇宙へと行き来できる、そのワームホールのそばにあり、そのワームホールを守るステーションでもあるし、他の天体の人類との商業なども含めた外交的中継点ともなっているという設定。

ワームホールかあと思いました。さすがに、宇宙への認識の深まりとともに、ドラマ設定も手の込んだものになるんですよね。

ただ、このシリーズ、前半はまだよかったんだけど、後半になると、宇宙大戦争がはじまって、覇権争いに、ステーションがまきこまれてゆくんですが、惑星連邦の対応を見ていると、“我こそ正義なり”って感じで、いまのアメリカの行動をそのまんま反映しているようで、辟易してしまいました。
また、ほかにもドラマには興味深い複線が用意されています。ワームホール内には、エネルギー生命体がいて、知的にもたいへん発達しているという設定とか。その知的生命体を“神”として信仰対象としている種属がいて、その人たちは、それまでDeep Space 9によって侵略的種属から支配されていたのを、惑星連邦が解放してくれた、そのキャプテンは、その“神”が選んだ人物なのだ、とたいへん信頼されているとか。それが、その後のストーリー展開のなかで、重要なモメントになったりするんですね。

でも、Star Trekらしからぬ雰囲気のシリーズではありました。

2002年11月06日

STAR TREK : VOYAGER

スター・トレックの原点に立ち返ったようなドラマだと思いました。女性が艦長というのも、時代の趨勢の反映でしょうか。このシリーズでは、女性がたいへん毅然としていて、清清しいのです。男性の紳士的態度というか、対等な関係というか、とても示唆に富んでいると思います。

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このシリーズでは、「新世代」シリーズで登場し、人間性の問題でクローズアップされた機械人間ボーグが途中からメインキャストとなって、たいへん興味深い物語が語られています。人間の個性とはなにか、人間のアイデンティティとはなにか……。近代社会の人間にとって、たいへん奥深い考察だと思います。

DS9で描かれた宇宙の覇権闘争よりも、銀河宇宙よりも遠くはなれた未知の宇宙域で試行錯誤するという設定が、一番はじめのシリーズStarTrekの設定により近いものがありました。

「新世代」シリーズで、危険な訓練のために仲間を犠牲にしてしまったチームのキャプテンだった青年が、このシリーズでは復活して、重要な操縦士として登場しています。はたまた、惑星連邦に敵対するテロ集団とも和解して構成されている乗務員。なかなか複雑な人間関係です。それなのに、ドラマがすすむにつれて結束がかたくなる乗組員の雰囲気が自然に感じられるのは、シナリオ設定の説得力と、キャスティングのよさでしょうか。なんといっても、艦長が女性だというのは、その結束力を保持するうえで、彼女の毅然たる態度とあいまって、たいへん大きな説得力をもたせています。

でも、このシリーズにいたって、つくづく考えさせられたんです。

人類が地球上での相互戦争や紛争を解決し、乗り越えて、はじめて他の宇宙域に飛び出ることができます。そういう段階は、他の惑星の知的生命体にとっても同様に求められる段階だと思うんです。したがって、異なる生命体間で、戦争行為がはたしておこりうるか、ということが、大きな疑問となります。戦争行為に訴えることの愚かさを充分にわきまえている段階にたっしたどうしが、広大な宇宙の中で出会うわけで、そういう関係のなかで、戦争状態が生じるわけがありません。

だいたい、武装している宇宙船なんていう設定が不自然だと思うようになりました。

なんだか、地球上で、おこっている地域紛争や国家間紛争を宇宙に移しただけのような描写に出会うと、うんざりしてしまいます。

今度、また新しいシリーズがはじまるそうですが、はたして、最近のアメリカの一国覇権主義とでもいうべき、狂信的なナショナリズムまるだしのシリーズにならないことを祈ります。

2003年01月11日

NHK「金曜時代劇」新シリーズ始まる

きのうの金曜時代劇「人情とどけます」です。
朝の連ドラでけっこういい演技してた小澤征悦さんが出演するということで期待してみました。屈託なく楽しめるドラマでしたが、なにより私が印象深かったのは、走り方。

はじめ、走っている格好にどうも違和感があって、なんでかなあとよく見ていたら、でる足と手が同じなんですよね。

そういえばずいぶん以前に、明治以前の日本人は、いまみたいに足と手を交互にだす歩き方はしていなかったのだ、という話を聞いたことがありました。

走るときもそうだったんだ……。でも、みるからに走りにくそう。

ちゃんとそこまで時代考証しているスタッフ、演出さんに頭が下がります。主役がなんてったって飛脚屋家業ですから、そこに嘘があっちゃいけませんやね。

あ、それと、飛脚屋ってえのが、火消家業の後ろ盾をもっている、飛脚と火消が“コンビ”で機能していたというのが初耳で、とても興味深く見ました。

2003年04月05日

地上波放送から解放されて……

地上波テレビ放送を見なくなって約1週間になる。ときどき、FMラジオを聴く。テレビをまったく観なくなったわけではなくて、CS放送のSKYパーフェクTVのチャンネル番組を楽しんでいる。ほとんどアニメと映画だけど。

この2日は、チャンネルNECOの「プロジェクトDX 探検者たち」という特集をとくに楽しみにしている。1950年代に作成された教育文化映画で、とくに意図があるのかどうかはわからないが、このドキュメンタリー映画の舞台となっているのが、戦火に見舞われている、アフガニスタンとイラクなのだ。チャンネルNECOも、味なことをしてくれる。

2003年11月24日

SFと現実の国際社会/ルドルフ・ヌレエフ

StarTrekシリーズのSFドラマが好きで、CSでよく視聴している。公式HPでだったか、別のチャンネルでだったか、このシリーズのコンセプトが「宇宙を舞台にした西部劇」だとのこと。なるほど。そういう目でみれば、それなりに楽しめる内容が満載。未来社会への想像も面白い。

ただ、現実的に考えると、武装した宇宙船や、ほかの惑星の知的生命体との武力衝突などという設定は、ナンセンスである。

現在の天文学の到達点によれば、知的生命体の存在自体はもちろん肯定できるけれども、その存在は地球をふくめた太陽系をはるか離れること何万光年という距離になるだろうとのこと。

恒星間旅行ができるだけの技術的科学的発展と、それを支えることのできる社会が前提とならなければならない。例えば、現在進行中のイラク戦争のような、あるいは、南北間格差といわれる地球的規模の貧富の格差の増大や、人類の存続さえ危ぶまれるオゾンホール破壊にたいして国際社会が対応しようとしている二酸化炭素排出の規制が国家的政治的「利益」を理由に中断されている状況や、核兵器の研究・開発・配備などを目の当たりにしていると、SF小説やドラマで想定されているよりも、はるかに時間がかかるだろうと考えざるを得ないのだ。恒星間旅行やら、ほかの恒星系惑星に発展している知的生命体との接触やらが可能となる時代が。

人類が、それぞれの価値観を認め合い、ちがう文化を認知し合える段階に到達し、利潤だけが基準となる価値観を乗り越え、人間のあらゆる可能性を発現できる条件を社会的に保障しうる段階に到達し、国際社会がそれを阻害しない国際倫理を確立するまでは、遠く隔てられた、地球以外に存在するはずの知的生命体との接触を保障する技術的保障も倫理的保障もないだろうと思うのだ。

だって、同じ天体の上に生きているものどうしでさえ、これほどいがみあっているのに。

これで3回目だが、CSでルドルフ・ヌレエフのドキュメンタリーを視聴した。

軸のずれない回転、ジャンプの高さなどの技術的な面だけでなく、それらがヌレエフ自身の思考を、見ている側に感じさせる表現力。ずば抜けた逸材である。

自分自身の身体をコントロールする術を熟知していなければできないことだろうし、それにかてて加えてリズムや曲の印象を的確にとらえることのできる知性と感性が求められるのだが、彼はそれらを懸命に自分のものにしようと努力を積み重ねてきたらしい。CSのドキュメンタリーでは、彼がプロデューサーとして、舞台の監督として経験した辛酸をふくめて、丁寧に後追いしている。ソ連の変遷をも通して。彼が指導者としての才能も持ち合わせていることも、教え子たちの証言を通して浮き彫りにしている。

実際に映像でみる彼の演技には魅了される。あまりのすばらしさに、思わず口が開いてしまうのである。

バランシンなどの彼に対する評価も傾聴に値する。彼は一ダンサーとしてだけではなく、振り付けからプロデュースにいたるまで、彼のインスピレーションの表現に関して、とことんこだわったアーティストだったということがよく分かる特集であった。

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